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「平成30年度税制改正に関する意見」を公表

平成29年9月20

日本商工会議所

 

「平成30年度税制改正に関する意見」について

 

日本商工会議所(三村明夫会頭)は、9月20日に「平成30年度税制改正に関する意見」を取りまとめ、内閣総理大臣、財務大臣、経済産業大臣をはじめ政府・政党など関係各方面に提出します。

見書では、中小企業の活力を最大限引き出す税制の整備が必要として、中小企業が財政や地域経済に大きく貢献している実態を示したうえで、中小企業の特性を踏まえ、その活力を最大限引き出す観点から、経営の足かせになっている制度を見直すべきと主張しております。

具体的には、「大事業承継時代」を乗り切るための税制措置の抜本的拡充、所得拡大促進税制や少額減価償却資産の特例の拡充のほか、商業地等に係る固定資産税の負担調整措置の見直しへの反対等を主張しております。

詳細につきましては以下、詳細資料をご覧ください。

 

<主な内容>

Ⅰ.中小企業の価値ある事業を次世代に承継し、新たな挑戦を促す税制の実現

○諸外国並みの事業承継税制の確立(代表者要件・筆頭株主要件等の見直し、承継後5年間で納税免除、対象株式総数制限の撤廃、雇用要件のあり方の見直し等)

事業承継のために後継者へ自社株を生前贈与した場合は、大幅な評価減・軽減税率を適用すべき

○M&Aを後押しするインセンティブ税制の創設(譲渡所得税の特別控除特例等)

○所得拡大促進税制の複雑な適用要件の緩和・拡充(教育訓練費等の対象化)

○中小企業の生産性向上に資する、少額減価償却資産の取得価額の損金算入制度の拡充・本則化

 

Ⅱ.地域活性化、企業の生産性向上・活力強化に資する税制措置

商業地等に係る固定資産税の負担調整措置の見直しには反対。企業の収益状況や、企業が受益する行政サービスと税負担のバランスを踏まえれば、これ以上の固定資産税負担をかけるべきではない

○域内消費を喚起する中小企業の交際費課税の特例の延長・拡充

e-TaxeLTAXの統合・連携強化による申告・納税手続きのワンストップ化の推進、申告受付時間の拡大(土日祝日・年末)、民間ソフトウェアとの連携強化

○外形標準課税の中小企業への適用拡大、欠損金繰越控除の制限、留保金課税等、中小企業の経営基盤を毀損する税制措置への反対

 

Ⅲ.消費税率引き上げに伴う課題

○社会保障・税一体改革の断行、平成3110月の消費税率10%引き上げの確実な実施

○軽減税率・インボイス制度は導入すべきでない。軽減税率の導入はゼロベースで見直すとともに、インボイス制度は、廃止を含め、慎重に検討すべき

 

Ⅳ.女性の活躍促進・子育て世代の支援に向けた制度の見直し

○配偶者控除等の見直しにあたっては、多くの子育て層が含まれる低所得世帯の負担軽減のため、基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除を一本化し、税額控除制度に移行すべき

 

<詳細資料>

平成30年度税制改正に関する意見(概要)PDF

平成30年度税制改正に関する意見(本文)PDF