こちらは2024年3月31日までの過去ニュースがご覧いただける日本商工会議所の旧サイトです。 新サイトはこちら

今後の中小企業・小規模事業者の賃金交渉に向けて意見交換(政労使会議)

 日本商工会議所の小林健会頭は3月13日、首相官邸で開催された政労使会議に出席し、今年の春闘で大手各社が高い賃上げ水準で妥結したことに歓迎の意を示すとともに、今後、中小・小規模企業も含め、賃上げの動きが全国に広がることに期待を示した。会議には、日商の小林会頭のほか、使用者側から日本経済団体連合会の十倉雅和会長、全国中小企業団体中央会の森洋会長、全国商工会連合会の森義久会長、労働者側からは連合の芳野友子会長、政府からは岸田文雄首相のほか、林芳正官房長官、齋藤健経済産業大臣ら主要閣僚が出席。今後の中小企業や小規模企業の賃金交渉に向けて、意見交換を行った。

 小林会頭は、春闘で大手各社が前年を上回る高い賃上げ水準で妥結していることに歓迎の意を表明。今後、雇用の多くを占める中小企業・小規模事業者、組合組織がない事業者、比較的賃金の低い非正規雇用も含め、賃上げの動きが全国に広がることに期待を示し、「社会全体で底上げが必要であり、二極化や格差拡大が進むことは望ましくない」と述べた。

 今年の中小企業の賃上げの見通しについては、「日商調査では、賃上げ予定の中小企業は昨年より増えているが、依然として6割は業績改善を伴わない『防衛的賃上げ』だ」と指摘。「原資の確保に向け、先ずは企業の自己変革による生産性向上と付加価値拡大、加えて、労務費を含む価格転嫁の商習慣化が不可欠」との考えを示した。

 また、宣言企業が4万社を超えた「パートナーシップ構築宣言」に触れ、「より実効性ある取り組みとなるよう、大企業は、経営者が先頭に立ち、調達現場の価格交渉をリードしてほしい」と述べるとともに、中小企業に対しては「より規模の小さな小規模事業者との価格交渉に応じなければならない」と強調。消費者に向けては「『良いもの・サービスには値が付く』という考え方を浸透させていく必要がある」と述べた。

 政府に対しては、「社会全体でデフレマインドから脱却しなければならない。政府は引き続き、企業の自己変革への支援とともに、価格転嫁の商習慣化に向けた粘り強い取り組みが必要」と指摘。日商としても、地方を含む中小企業・小規模事業者の賃上げ支援に取り組む考えを示した。

 会議に出席した岸田首相は、「昨年を上回る力強い賃上げの流れができている」との認識を示した上で、中小企業団体から「大企業の高い賃上げの動きを中小・小規模企業に広げるためには、労務費の価格転嫁が鍵」と指摘されたことを踏まえ、中小・小規模を含めた「裾野の広い賃上げを実現していくことが大切」との考えを表明。政府として、「賃上げの流れを継続できるよう、あらゆる手を尽くす」と述べた。

 下請法違反については、勧告を含め、厳正に対処する方針を改めて表明。労務費指針の周知・徹底状況の把握に向けた特別調査の実施や、取り組みが不十分な事業者名を今月中に公表する考えを示した。また、賃上げの裾野拡大に向けては、「男女間賃金格差の是正や、非正規雇用労働者の賃上げが重要」と述べた。

 詳細は、https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/seiroushi/dai4/gijisidai.htmlを参照。

 

(画像:政労使会議)

 

★DSC_8168.JPG

 

   中小企業関連情報https://archive.jcci.or.jp/sme/

   雇用・労働https://archive.jcci.or.jp/sme/labor/

   日商AB(内閣官房)https://ab.jcci.or.jp/tag/185/