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「中小企業における消費税の価格転嫁等に関する実態調査」調査結果について

日本商工会議所(三村明夫会頭)は、このほど「中小企業における消費税の価格転嫁等に関する実態調査」を取りまとめましたのでお知らせします。

詳細につきましては、以下をご覧ください。

 

【調査結果のポイント】

1.消費税率引上げ後の価格転嫁・価格設定について

〇約7割の事業者が「転嫁できる」見込み。前回(2018年7月)調査時と比較すると、「転嫁できる」と見込む事業者の割合が4.3ポイント向上。

〇売上高別では、BtoB事業者はいずれも7割超が「転嫁できる」としているものの、 BtoC事業者では「1千万円以下の事業者」で約6割と、小規模な事業者は価格転嫁が難しい傾向。

 

2.軽減税率制度について

〇「自社商品が軽減税率に該当するかの確認」について対応済み/対応中と回答した事業者(軽減税率対策に着手している事業者)は約8割を占めている。

〇軽減税率対象品目を扱う事業者における 「請求書・領収書等の区分記載対応(BtoB事業者)」、「レジの複数税率対応(BtoC事業者)」については、対応済み/対応中と回答した事業者は、いずれも約6割を占めている。うち、売上高別で見ると、小規模な事業者ほど「未着手」の割合が増加。売上高5千万円以下の事業者では、4割超が「未着手」となっている。

 

3.軽減税率導入後の価格表示について

〇軽減税率導入後の価格表示は、「総額表示」を選択する事業者が約15%減少。

〇テイクアウト・イートインが発生するBtoC事業者においては「総額表示」、「外税表示」のいずれも多様な表示方法等が検討されている。

 

4.経理事務負担の状況について

〇「売上高1千万円以下の事業者」では約3割が経理事務を「すべて社内で対応」しており、税理士等外部専門家の関与がない。

 

5.インボイス制度および免税事業者について

〇インボイス制度は課税事業者の約5割、免税事業者の約6割が「知らない」と回答。課税事業者のうち、それぞれ約1割が「免税事業者との取引は(一切または一部)行わない」、「経過措置の間は取引を行う予定」と回答。免税事業者のうちそれぞれ約1割が「課税事業者になる予定はない」、「廃業を検討する」と回答。

 

<調査概要>

調査対象:各地商工会議所管内の会員企業

回答事業者数3,305件/3,771件(回収率87.6%)

調査期間2019年5月7日(火)~6月7日(金)

調査方法:経営指導員等によるヒアリング調査

※各データは端数処理(四捨五入)の関係で、合計値が100%とならない場合がある。

 

◆「中小企業における消費税の価格転嫁等に関する実態調査」調査結果

https://archive.jcci.or.jp/190805kekka.pdf