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「女性の活躍推進に向けた意見」について

 

日本・東京商工会議所(三村明夫会頭)は、標記意見を策定いたしました。

 

深刻な人手不足を背景に多様な人材の活躍が期待されている中で、女性の労働参画は着実に進みつつありますが、女性の非労働力人口のうち就業希望者(在学中を除く)は231万人いることから、さらなる労働参画が期待されています。しかし、仕事と育児の両立の難しさから、妊娠・出産を機に退職する女性が少なくないのが現状であり、日本商工会議所の調査では、8割の企業が女性の活躍推進に取り組んでいるものの、そのうち6割の企業が様々な課題を抱えています。

 

こうした現状に対し、女性の活躍推進は、女性ならではの発想や視点に基づくイノベーションの創出や企業価値・業績の向上を通じて、わが国経済・社会の成長・発展に寄与することから、下記の通り、本意見書を取り纏めました。なお、本意見書は、内閣府(男女共同参画局、子ども・子育て本部等)、厚生労働省など関係省庁へ提出いたします。

 

 

国に対する重点要望事項

 

(1)待機児童解消に向けた取組の推進

 

①「子育て安心プラン」に基づき待機児童を早期に解消し、保育人材の確保にも取り組むこと

 

② 待機児童解消には必要な受け皿整備量の把握が不可欠であるため、その精査を図るとともに、保育ニーズの実態をより詳細に把握すること

 

③ 中小企業に対する企業主導型保育事業の制度概要や好事例等の周知、設置を検討している中小企業同士や中小企業と保育所の運営を担う保育事業者とのマッチングに取り組むこと。事業主拠出金の運用規律を徹底し、料率は出来る限り引き上げないこと など

 

 

 

(2)放課後児童クラブの拡充

 

①「放課後子ども総合プラン」に基づき、約30万人分の新たな受け皿を着実に整備すること

 

② 整備すべき受け皿量の精査と、新たな「放課後子ども総合プラン」を策定すること

 

③ 放課後児童クラブの開所時間の延長を図ること

 

 

 

(3)女性活躍推進法の周知とインセンティブの拡充

 

○ 中小企業に対する周知と一般事業主行動計画策定に係るインセンティブを拡充すること

 

 

 

 

 

国の施策に対する要望事項

 

(1)認可保育所の入所承諾時期の前倒し

 

(2)保育所の空き状況等を検索できるポータルサイトの構築

 

(3)病児保育事業の拡充、利便性向上             

 

(4)認可保育所の入所に係る書式の統一

 

(5)保育現場の業務負担の軽減に向けたICT化の推進

 

(6)保護者によるボランティア活動の参加促進

 

(7)マザーズハローワーク事業の拡充

 

(8)リカレント教育など女性の学び直しに関する支援の拡充

 

(9)女性活躍等好事例の周知、横展開

 

10)「くるみん」認定(次世代育成支援対策推進法に基づく認定)の周知とインセンティブの拡充

 

11)「介護離職ゼロ」に向けた取組の推進

 

12)女性の活躍推進・子育て世代の支援に向けた制度の見直し

 

 

 

 

 

民間が主体となり国と連携して取り組んでいくべき事項

 

(1)長時間労働の是正

 

(2)ワーク・ライフ・バランスの推進

 

(3)テレワークの推進                    

 

(4)建設業や運輸業における女性活躍の取組の推進

 

(5)女性の活躍推進に向けた職場風土の醸成

 

(6)女性の登用促進

 

(7)配偶者手当の支給

 

(8)男性の家事・育児への参画促進

 

(9)ハラスメントの防止

 

 

 

<詳細資料>

 

「女性の活躍推進に向けた意見」(概要)【PDF

 

「女性の活躍推進に向けた意見」(本文)【PDF