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日本メルコスール「EPA交渉早期開始を」

菅官房長官に要望書手交

 

 日本商工会議所は10月18日、日本経済団体連合会と共同で要望書「日本メルコスールEPA交渉の早期開始を求める」を取りまとめた。10月23日には、日本・東京商工会議所が事務局を務める日亜経済委員会の小林健委員長らが菅義偉官房長官を訪ね、要望書を手交した。

 メルコスール(南米南部共同市場)とは、1995年に域内の関税撤廃などを目的に発足した関税同盟。発足メンバーのアルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイの4カ国と、ボリビア(批准待ち)、ベネズエラ(加盟資格停止中)で構成されている。

 要望書では、メルコスール地域は2億5945万人の人口と2兆4270億ドルのGDPを有し、日系企業が1000以上の拠点を構える巨大市場であることから、「貿易・投資の自由化やルール整備などビジネス環境の改善が強く求められている」と指摘。また、メルコスールでは、近年、通商交渉が活発化し、EUや韓国との間でのFTA交渉が進みつつあり、現地でビジネスを行う日系企業には、FTAで先行する国・地域との間で競争力が劣後するとの懸念が高まっているため、日本とメルコスールの首脳がEPAについて議論するなど、交渉の早期開始に向けた政治の強力なリーダーシップを求めている。

 

小林委員長、菅官房長官、日本ブラジル経済委員会の飯島彰己委員長

(写真提供:経団連)