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業況DIの改善は、足元で一服。先行きは懸念材料払拭できず、横ばい圏内(LOBO調査2017年7月結果)

 

 日本商工会議所が31日に発表した7月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、7月の全産業合計の業況DIは、▲16.1と、前月から▲1.6ポイントの悪化。卸売業を中心に運送費の増加を価格転嫁できないとの声が多く寄せられたほか、人手不足の影響や消費者の節約志向、さらに、九州等での大雨の影響により、サービス業、小売業の業況感が悪化した。他方、電子部品、自動車関連の好調な生産や、建設・設備投資の堅調な動きに加え、インバウンドを含めた観光需要は底堅く推移している。中小企業の景況感は総じて持ち直しに向けた基調が続いているものの、足元で一服感がみられる。

 先行きについては、先行き見通しDIが▲15.5(今月比+0.6ポイント)とほぼ横ばいを見込む。輸出や設備投資の堅調な推移、インバウンドを含めた夏の観光需要や飲食料品・日用品を中心とした夏物商品の消費の拡大に期待する声が聞かれる。他方、人手不足の影響拡大に加え、消費者の節約志向、運送費・原材料費の上昇分の価格転嫁など、先行きへの懸念材料を指摘する声も多く、中小企業の業況感は横ばい圏内で推移する見通し。

項目別では、全産業合計の売上DIは▲10.1と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、建設業、製造業で改善、小売業で横ばい、その他の2業種で悪化した。 

 全産業合計の採算DIは▲14.2と、前月から悪化。産業別にみると、建設業で改善、製造業、小売業でほぼ横ばい、その他の2業種で悪化した。

 全産業合計の資金繰りDIは▲7.2と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、小売業で改善、卸売業、サービス業で悪化、その他の2業種ではほぼ横ばい。

 全産業合計の仕入単価DIは▲31.1と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、建設業、卸売業、小売業で改善、その他の2業種で悪化。

全産業合計の従業員DI21.2と、前月からほぼ横ばい。産業別にみると、サービス業で人手不足感が弱まり、建設業、卸売業で人手不足感が強まった。その他の2業種ではほぼ横ばい。 

なお、今月の付帯調査は、「人手不足の影響と対応」について実施。

詳細は、LOBO調査ホームページ(https://cci-lobo.jcci.or.jp/)を参照。