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業況DIは、改善。先行きは回復の力強さ欠き、足踏み続く(LOBO調査2017年3月結果)

 日本商工会議所が31日に発表した3月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果によると、3月の全産業合計の業況DIは、▲20.1と、前月から+3.9ポイントの改善。堅調な民間工事に加え、公共工事に持ち直しの動きが見られたほか、電子部品や自動車関連の好調な生産が全体を牽引した。一方、消費者の節約志向や人手不足の影響拡大を指摘する声が多く聞かれるなど、中小企業のマインドには依然として鈍さが見られる。
 先行きについては、先行き見通しDIが▲19.5(今月比+0.6ポイント)とほぼ横ばいを見込む。インバウンドを含む春の観光シーズンの消費拡大や設備投資の増加、海外経済の回復に期待する声が聞かれる。他方、消費の一段の悪化や人手不足の影響拡大、原材料・燃料価格の上昇による収益悪化などへの懸念から、中小企業においては業績改善に確信を持てない企業が依然として多く、業況感は足踏みが続く見通し。
 項目別では、全産業合計の売上DIは▲16.2と、前月から改善。産業別にみると、建設業でほぼ横ばい、その他の4業種で改善した。 
 全産業合計の採算DIは▲17.4と、前月から改善。産業別にみると、全業種で改善した。
 全産業合計の資金繰りDIは▲9.3と、前月から改善。産業別にみると、全業種で改善した。
 全産業合計の仕入単価DIは▲29.7と、前月から悪化。産業別にみると、小売業でほぼ横ばい、その他の4業種で悪化した。
 全産業合計の従業員DIは19.4と、前月から人手不足感が強まった。産業別にみると、建設業で人手不足感が弱まり、その他の4業種では人手不足感が強まった。 
 なお、今月の付帯調査は、「所定内賃金の動向(2016年度実績、2017年度見通し)」について実施。
 詳細は、日商ホームページ(https://archive.jcci.or.jp/lobo/lobo.html)を参照。