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「知的財産政策に関する意見」を公表

 日本・東京商工会議所(三村明夫会頭)は、このたび、「知的財産政策に関する意見」を取りまとめた。

 本意見は、知的財産政策について、中小企業のニーズや実態を踏まえてまとめたもの。今後、知的財産戦略本部をはじめ関係省庁に対し、要望事項の実現を働きかけていく。

 

 

○基本的な考え方

 ・企業が成長する力を強化していくため、知的財産の創造・保護・活用を活性化することが極めて重要

 ・個々の中小企業が、強みを知的財産とし、戦略的経営につなげるためには、権利取得のプロセスの負担を可能な限り軽減

  することが効果的

 ・地域ブランドを通じた地方創生の取り組みの成功のためには、技術など知的財産をいかに有効活用できるかにかかっている

 ・わが国のコンテンツ産業がアジアをはじめとした海外市場を獲得できるよう、官民をあげた集中支援を行うことが必要

 

○主な要望事項

.中小企業の知的財産権取得・活用に関する支援

 1.中小企業が知的財産権を容易に取得できる環境を実現する

  ・従業員300人以下の中小企業は、一律に特許等の取得料金を半額にするなど、料金減免体系を抜本的に見直すこと

  ・出願、審査請求、早期審査、減免制度の申請を一括してできるように改善すること。また、申請要件は宣誓(※)に変更

   し、添付を要する証明書類を削減すること

   ※アメリカでは、申請書類に中小企業である旨を宣誓(該当の要件項目にチェック)すれば、費用減免の対象になる。

 

 2.中小企業が知的財産経営を実践するために

  ・取引先による技術やノウハウなどの吸い上げの実態を調査するとともに、不当な技術の吸い上げを行う企業に対しては、

   企業名を公表するなど、独占禁止法(優越的地位の濫用)のガイドラインを拡充し、断固たる措置を講じること

 

.地方創生・地域活性化に資する知的財産権の実現

  ・大学が保有する特許を中小企業に無償で開放すること

  ・地理的表示保護制度の積極的なPRを行い、利用を促進すること

 

.わが国企業の産業競争力強化に向けた知財システムの構築

  ・特許の高い安定性が認められること、知財侵害の訴訟提起が容易にできること

 

.活用と保護を重視したコンテンツの競争力強化へ

  ・コンテンツの輸出を国家プロジェクトとして位置づけ、重点的な取り組みを行うこと 等

 

知的財産政策に関する意見

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