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「2019年度規制・制度改革に関する意見」を公表

 日本商工会議所(三村明夫会頭)は17日、「2019年度規制・制度改革に関する意見」を取りまとめた。意見書は、全国の商工会議所から寄せられた意見や、日商の規制・制度改革専門委員会(加藤博委員長・仙台商工会議所副会頭)での議論等を踏まえ取りまとめたもので、今回で7回目。
 意見書では、深刻な人手不足や地方の疲弊等のさまざまな課題を克服し、「世界で一番企業が活動しやすい国」を実現するためには、岩盤規制の改革の継続とともに、特に「人手不足対策」「生産性向上」「起業・創業、事業承継」「地方創生」に資する取り組みを後押しする規制・制度改革の加速と実効性確保に向けた仕組みづくり、さらに官民双方にメリットのある行政手続の簡素化などが必要であると提言している。
 日商では、今後、内閣総理大臣はじめ関係各方面に意見書を提出し、実現を働きかけていく。

 

<「2019年度規制・制度改革に関する意見」の概要>
【規制・制度改革の加速と実効性確保】
 ①「one in two out制度」を創設すること
 ②規制導入の妥当性判断を行う第三者委員会を設置すること
 ③特区での実証実験が1年を超えた規制改革メニューを速やかに全国展開すること
 ④「地方版規制改革会議」設置促進の働きかけを再始動すること
 ⑤スーパーシティ構想を実現すること
【喫緊の課題における改革の断行】
 1.人材の確保・定着
  ①高度プロフェッショナル制度の活用促進を図ること
  ②企画業務型裁量労働制の対象業務を拡大すること
  ③離職後1年以内に元の勤務先への派遣を禁止する規制を撤廃すること
  ④第二種運転免許の受験資格を緩和すること
 2.生産性向上
  ①企業による農地の直接所有を認めること
  ②工期が複数年度に亘る公共工事の発注を推進すること
  ③介護分野における規制緩和・手続簡素化を行うこと
  ④農用地区域の一部(必要最小限の部分のみ)を除外する際の要件を緩和すること
  ⑤工場を拡張する際の都市計画法や建築基準法の運用を緩和すること
 3.起業・創業、事業承継
  ①在留資格(経営・管理)の取得要件を緩和すること
  ②法人設立の際の公証人による定款認証を撤廃すること
  ③個人事業主の事業承継時の手続簡素化を確実に進めること
  ④事業承継に係る提出書類を簡素化すること
 4.地方創生
  ①まちづくり会社等に対する市町村の出資要件を削除すること
  ②国立公園の集団施設地区における施設整備等の認可権限を都道府県へ移譲すること
  ③「道の駅」の設置主体を民間事業者に拡大すること
  ④老朽マンション建替え決議の要件を緩和すること
  ⑤「激甚災害法」および激甚災害指定のあり方を見直すこと
【民間の生産性向上を強力に後押しする行政手続の簡素化】
 ①行政手続簡素化の取り組みを継続・強化すること
 ②自治体手続の標準化・デジタル化を推進すること
 ③事業者向けのオンライン手続のID・パスワード方式を原則化すること
 ④36協定の本社一括届出の手続を簡素化すること
 ⑤行政手続簡素化に向け、マイナンバーカードの機能拡充・利便性向上を図ること

 

詳細は以下の資料をご参照。
■2019年度規制・制度改革に関する意見【概要】
 https://archive.jcci.or.jp/kikaku/kisei2019-gaiyou.pdf
■2019年度規制・制度改革に関する意見【本文】
 https://archive.jcci.or.jp/kikaku/kisei2019-honbun.pdf

以上